国家資格者の給与はどのくらいなのか?
『国家資格者を雇用して』というキーワードをみて、国家資格者である「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」の給与を想像できる方は少ないと思います。実際に説明会でも、施術者の給与についての質問をよくお伺い致します。数百万をかけ専門学校、もしくは専門学科のある大学を卒業し、国家試験をパスして、「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」になる施術者。その給与の実際はどれくらいになるのでしょうか。
給与平均月額20万円の世界
平成23年に実施された 第3回「あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師免許取得者の進路状況アンケート調査」によると【給与平均月額が 20.4 万円】となっています。しかも、驚くべきは自身で治療院を開設している施術者の報酬平均が月額20.3 万円と、勤務施術者より低いという点です。求人に応募してくる施術者さんの履歴書を拝見させていただくと、ご開業経験がある方も一定数いらっしゃいます。また『平均月額は、30~34 歳が 23.4 万円とピークとなっている。』となっており『「10万円未満」比率は加齢と 共に高くなる傾向がみられる。』と、経験を重ねた先は、報酬が減る傾向にある点も注目です。
【引用】第3回「あん摩マッサージ指圧師、はり師及びきゅう師免許取得者の進路状況アンケート調査」
こころ治療院の給与
こころ治療院は直営治療院以外の治療院様は加盟店になりますので、それぞれの企業様の規定に従って給与が設定されていますので、直営治療院を例にしてお伝えします。「はり師」「きゅう師」「あん摩マッサージ指圧師」の給与は、手当等も含め21万〜 となっており、実績に応じて半年に1度昇給のチャンスがあります。またこの実績に伴う賞与もあります。月額給与は実績に応じて21万〜28万程度+賞与となります。また施術者からマネージャーにステップアップした施術者もおり、彼らは月額28万〜 の給与と、実績に応じた賞与を得ています。
業界の平均値、またピーク値と比較しても、20代の資格者だけでなく、30代40代の求職希望がある理由はこうしたところにあります。安定して業界水準の給与が出て、賞与規定や、ステップアップが示されるということは、安定志向の施術者さんにとっても、向上志向のある施術者さんにとっても、やりがいを持って仕事ができる環境だと思います。
給与より時間
鍼灸院、マッサージ院、整骨院などに勤務する施術者の不満の一つに、長い拘束時間があります。また最近は、遅い時間帯の勤務や、土日勤務のある院も多く、特に土日休暇に慣れている世代には、こうした点も不満につながっています。「訪問マッサージ」は対象者が高齢者であること、介護職と連携すること、などから、平日の9時〜18時に需要が集まることから、勤務も9時から18時土日休み、という形になることが多いのが実情です。最近の求職者の傾向として、自分の時間を確保したいというものがあります。面接を行うと、給与や昇給より、時間の優先度が高い求職者が多くいます。鍼灸マッサージの業界をみると、自分の時間を確保したいという施術者にとって「訪問鍼灸マッサージ治療院」は魅力的な求人です。
※一例です。加盟店企業様の規定に沿う形になります。
注目度が高くなっている訪問勤務施術者
「開業」を目指すことが一人前と言われていましたが、このように、報酬や給与に関する「不満」のある業界の現状から、安定して、平均値または平均値以上の給与を得られる勤務施術者に注目が集まりつつあります。また時間の関係から『訪問』という業態を選ぶ施術者も増えています。施術者さん、お一人お一人の夢や目標に寄り添うことで、より質の高いサービスが患者様に提供され、患者様、ご家族様、関係者様など関わる方すべての想いを形にできると考えております。施術者さんの成長とともに、治療院の成長があります。これが、オーナー様の生きがいややりがいになっていただければと思います。