訪問には鍼灸が有効!?その理由を意見交換しました。

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こころ治療院には、多くの『はり師・きゅう師』さんが在籍しています。医療保険(療養費)を使った施術は、医師の治療手段のない慢性病であって、同意書の疾患に対して実施します。では、こうした慢性症状に鍼灸治療がなぜ有効なのでしょうか。そして、訪問現場で、なぜ鍼灸治療が有効なんでしょうか。先日、こころ治療院の鍼灸師さんが集まり意見交換しました。

血流循環を改善して良い状態に

はりやお灸を行うと、身体のなかで「軸索反射」といわれる反応が起こります。この際に筋肉の血管が拡張して、筋肉の血流量が改善または増大します。血流が改善されれば、痛みを誘発していた物質が排除されることや、血行が悪いことで引き起こされる不調が解消されます。筋肉に血液が行き渡り、血流を改善することで、過度の緊張を取り除くことができます。特に高齢患者様は血流が悪い状態を長年過ごしていることが多く、これが積み重なり不調につながるケースも多くあります。「訪問」の現場でも、はりやお灸は有効な治療手段となります。

身体を刺激して『痛い!』を排除

はりやお灸を行うことは、身体にとっては『刺激』となります。この、外部からの「刺激」を行うことは、痛みを取ることに非常に重要な役割があります。例えば、手を当てる行為も一種の『刺激』といえます。こうした刺激に対して、人間の身体は、どの刺激に反応するか選択をしています。この時に働くのが「神経」です。神経を通して脳に『刺激』が入ります。お身体の痛みも、この神経を通して脳が『痛い!』という情報が入ることになります。このときの『痛い!』という情報の代わりに、はりやお灸、手で触れることの刺激情報を脳に伝えます。そうすることで、患者様は『痛い!』という情報を脳に入れずに済みますので、痛みをとることができます。週に複数回の施術を実施することで、痛みのない時間を増やし、生活の質を上げることにつながります。

痛みの悪循環を断ち切るために

慢性疾患を持つ患者様は、日常の多くの時間で痛みを感じています。痛みを感じると『交感神経』が優位になり、身体は緊張状態に。痛みを出さないための防衛反応で、リラックスできない状態に陥ります。結果として、さらに痛みを誘発して、辛い状態が続きます。こうした負の状態を、断ち切ることも痛みを取るためには重要なことです。そのためにも、交感神経の働きを抑える必要があります。施術を通して、安心したり、リラックスしたりすることで、交感神経の働きを抑え、痛みの悪循環を断ち切り、今まで良くならなかった症状を改善する手助けができます。東洋医学を用いて、身体を多角的にみることができる鍼灸師が、患者様のお気持ちに寄り添いながら、痛いところに手を当て、はりやお灸の施術を行い、コミュニケーションを図ることは、訪問現場ではとても重要なことだと感じます。

施術者さんが患者様に寄り添う重要性

患者様によって痛みの原因はそれぞれです。患者様の状態をしっかりと把握して施術を行うことが求められますが、難しく考える前に、はりやお灸にはこうした効果があり、鍼灸師が関わることで、患者様のお悩みに寄り添うことで、患者様の苦しみを軽減できる可能性があります。はりやお灸を行うこと、また、はり師きゅう師が患者様に携わるとこいうことに、どの様な効果があるのか、その原点に触れた様な気がします。施術者さん同士での意見交換を通して、日々の現場での活用や、スキルアップに繋げて頂きたいと思います。

 

 

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