オーナーって大変なの?施術者さんの苦手なところって何?
はり・きゅう・マッサージの専門職(技術職)でもある施術者さんたちは、施術は得意としていますが、反面、やはり苦手なこともあります。この『苦手な点』をオーナー様がフォローして行くと、事業がうまく回って行きますし、施術者さんが、この苦手な点を克服すると、オーナー様の手がかかることが少なくなります。
初期の頃は、大きく分けてこの3つのことに注意してケアすると良いと考えます。
・営業活動
・請求業務
・報告連絡相談
営業活動
施術者さんは、営業活動を嫌がる方も多くいます。集客についての知識はなく『どうしていいのかわからない』というのが正直なところだと思います。また、『患者様が選んで来る』という店舗型治療院が主流だったこともあり、自分から自分を売り込み集客する、という感覚があまりない施術者さんもいます。逆にここがわからず開業して失敗した施術者さんもいらっしゃいます。オーナー様と一緒にご挨拶回りを行ったり、東洋医学やツボ、症例などを紹介したりしながら、少しずつ慣れると、自分でも営業活動ができる施術者さんもいます。また、『担当のケアマネージャー様にお会いして患者様の状況を報告する』というタスクがあることで、『営業』という意識なく実施できるケースも出てきます。
請求業務
実は保険請求(療養費)の取り扱いは、学校ではほとんど触れられていません。つまり教わったことも、取り扱ったこともない施術者さんが多くいます。申請についてのオペレーションは、オーナー様方も慣れるまでは『?』となることも多いと思いますが、現場の施術者さんはオーナー様以上に『?』となっていることが多いのが実情です。これは、興味の問題でもあるかもしれません。「施術には興味があるけど、請求には興味がない」という施術者もいます。自分の売り上げ、収入なのに?と思われるかもしれませんが、こうした施術者さんは少なくありません。料金の回収が苦手な施術者さんもいます。してあげること、尽くすことは好きだけど、もらうのは苦手。という方が多くいますので、各施術者さんの性格をよくみてサポートをする必要があります。
報告連絡相談
はり、きゅう、マッサージの施術は、『患者様と施術者』で完結するので、基本的に誰かに報告をする、連絡をする、という習慣がありません。また、施術に関しては自己解決を図る場面が多いために、相談をするという感覚がない施術者さんもいます。だからこそ、溜め込んでしまったり、苦しんでいたりすることもあるので、まずはオーナー様から歩み寄っていただく必要があります。報告を待つのではなく、積極的に現場の様子を聞いてみてください。またオーナー様から連絡をすることによって、こういう時は連絡が欲しいのだ、ということがわかります。これらを通して、相談ができるような関係もできてきます。社会人なんだから当然でしょ?と思われることもあると思いますが、報告連絡相談をしなさい!と言っても『どうしていいかわからない』となる施術者さんも多くいます。ですので、最初はオーナー様側からアプローチして行く必要があります。
苦手といいましたが、苦手というより、経験したことがない。といった方が正しいかもしれません。専門技術を高めることを学んでいる施術者さんは、施術のこと以外の経験が少ない方もいらっしゃいます。社会人経験がある方や、サービス業を経験している方であれば、これらができる方もいますし、適応能力の高い施術者さんであればすぐにこれらをこなせるようになる方もいます。
これをみると、『うわー…めんどくさそう!』と思われたかもしれません。短期的に見るとそうかもしれませんが、施術者さんは自分の世界を持ち、自分で完結したいという思いがどこかにあるために、しっかりと、これらができるようにサポートを行えば、中長期的にみると、オーナー様のサポートを受けずとも、自分で実施できるようになってきます。
現在のオーナー様がたも、最初はこうしたご苦労を経験されていますが、軌道に乗る頃には、施術者さんが自立され、工数がかからず事業が運営されています。
長く治療院運営をしていると、様々な施術者さんにお会いすることがあります。
施術者さんの採用と、雇用継続がポイントとなる事業ですので、説明会にて質問して頂ければと思います。