どう採用する?『施術者のキャリア』

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雇用する施術者さんのキャリアを気にするオーナー様も多いと思います。そういうキャリアを持った施術者を採用したら良いのかを考えるときに、どういった治療院にしていきたいのか、将来的に何名の施術者さんで運営していきたいのかという点も考慮していきたいところです。しかし、業界未経験のオーナー様から見たら、どういう人材を選べばいいのか、履歴書だけでは判断できないことも多々あるかと思います。今回は、雇用する施術者さんをキャリア別に、雇用する目線で解説していきたいと思います。

新卒の施術者さん

国家資格をとって間もない施術者さんを雇用する際に、まず思い浮かべるのが『施術がしっかりとできるのか』『患者様の対応ができるのか』という点だと思います。

これは運転免許を思い浮かべてもらうとわかりやすいのですが、イレギュラーな状況では、時間がかかってしまったり、迷ってしまったりすることが考えられますが、逆にルールをしっかりと守り、一つ一つの作業を丁寧に行うことができます。新卒の施術者さんも同じように、養成校で教わった内容を忠実に行いますので、特別なことを実施しません。また決められたことや指示を忠実に実施します。

日々の業務に不安を覚えやすい傾向にありますので、常に目をかけ、サポートしていけるオーナー様であれば、新卒の施術者さんの成長とともに院が成長していくことに、喜びとやりがいを感じると思います。

また、新卒の先生たちは患者様にしっかりと向き合い、ご利用くださること、治療院(自分)を選んでくださったことに感謝の気持ちを持つことができ、日々真摯に、また一生懸命対応します。長期的に継続する治療の中で、患者様も施術者の頑張りと成長を感じ、施術者と共に夢や目標に向かって歩むことで、治療へのモチベーションも高くなり、満足度も高くなっていきます。結果的に、ご家族様、ケアマネージャー様の満足度も高くなります。一概に「新卒だから何もできない」というわけではなく、新卒だからこそのメリットも多くあることを知っておくと良いかと思います。

数年の治療経験をしている施術者さん

国家資格を取得して3年〜5年前後先生は、実際の治療の経験もあり、即戦力と言える人材です。これまで経験をどのように生かしていくのかを、オーナー様が上手に導いてあげると、一気に開花することもあります。

数年の経験をしている先生たちを面接する際は、前治療院をやめた理由を聞いてみることをお勧めします。『労働環境や条件に不満があった』『思うような治療ができなかった』『職場の人間関係が嫌になった』など、施術者として経験をしてきたからこその不満が出てくることがあります。この部分を隠したままの採用になると、院でも同じような不満が出ることがありますので注意が必要です。明確なステップアップや、評価基準を求めるケースもあります。また将来独立を考えている施術者さんもいます。

即戦力となりうる存在ですが、面接時にお互い意見やビジョンにズレがあると、将来的にオーナー様も施術者さんもストレスが多くなり、離職というリスクも出てきます。

数年経験している先生を採用する際は、コミュニケーションを取りながら、オーナー様が目指す先にベクトルが向いているのかを常に確認して、ステップアップのタイミングや、また役割を任すタイミングなどを提示していくことが雇用安定につながり、院のリーダーとして、治療院を引っ張っていける存在になるようなサポートを行うことが重要になります。

経験豊富なベテラン施術者さん

ベテラン施術者の知識と技術に加え、これまでの経験が現場で役立ち、患者様や関係者様のご要望に幅広く対応できます。これまでのキャリアのなかで培ったものを発揮できる環境を求めて求職しています。『自分』を持っている方が多く、できることできないことをハッキリと主張するケースもあります。

経験が豊富であるために、自分の長年染み付いたルーティンがあり、日々の業務の中でハマれば、治療院の強力な戦力となります。逆にこれがハマらない場合、融通が効きにくく、オーナー様の希望や、患者様・ご家族様・関係者様からの要望に柔軟に対応することが難しい場合もあります。特殊な治療技術をお持ちの場合もあり、患者様が思っていたものと違う…ということも。結果の見えにくい高齢者治療において、患者様の望まない施術は満足度の低下を招き、利用継続につながらないケースもあります。

経験が豊富であることが良い方向に作用するように、オーナー様が上手にコントロールしていくと、治療院の受け皿も大きくなり、多くの方のご期待に応えることができるのだと思います。

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キャリアだけに惑わされないで

業種的に国家資格所得を取得する年齢にもばらつきがあります。20代新卒者もいれば、50代の新卒者もいます。またその人の辿ったキャリアによっても、習得している知識や技術が違います。施術者としての経験だけでなく、社会人経験が現場で生きることもあります。

施術者としてのキャリアも大事ですが、採用の際は施術者としてより、求職者個人をよく見ていただき、人物像を把握され、コミュニケーション能力や、今後お客様や関係者様に、自院のスタッフとして接することができる人物か、胸を張って紹介できる人物かを判断基準にしていただきたいと思います。

院の状況によっても選ぶ基準は変わる

立ち上げ〜施術者5人、施術者10人と、それぞれの院のステージによっても考慮が必要です。リーダー候補の経験ある施術者さんを中途採用することで一気に飛躍することもありますし、創業メンバーに、豊富なベテランが入ることで、経験の浅い先生を指導することもできます。逆に、チームに新しい風を入れることで、バランスを崩すというケースもあります。施術者の採用や管理は、その時の院の状況や、応募状況、また既存のスタッフの状況によっても変わってきます。

直営治療院でも、施術者10名以上での運営までに紆余曲折を経験してきました。こうした経験も、各院のステージに合わせてアドバイスさせていただいております。

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