『訪問マッサージ』に向かない治療・施術って?

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同じ国家資格を持っていても、治療の方法が先生ごとで違います。同じ教科書で学び、同じ国家試験を受けても、学校や学んだ先生によって施術の方法が違い、また学生のうちに、流派に属して学んだかたもいます。どういった施術が良い悪いはありませんが、訪問マッサージの対象患者様は高齢者。また継続的に治療を行なって行く必要がありますので、患者様の目線で治療ができることが非常に重要になってきます。様々な施術方法には、有効な状況がそれぞれ違います。

今回は『訪問マッサージ』に向かない治療・施術をご紹介します。

痛い施術

はり・きゅう・あん摩マッサージ指圧の手法には、痛みを伴うものもあります。それで治るのであれば・・・という想いで、その施術を好む患者様もいらっしゃいます。また、その痛みが『効いている感じがする』ということで、好きな方もいらっしゃいます。しかし、訪問マッサージの患者様は、高齢者で、症状が慢性化している患者様。治療効果が出るまでに時間がかかり、直ぐに治すということが難しい状況ばかりです。その中で、痛みを伴う施術は、長期的に治療を行なっていくことは、体力的、精神的な苦痛を伴います。この結果、患者様満足度は低下し、またその苦痛に耐えられずに、治療の中止となります。こうなった場合「症状が悪化した」「痛みが出た」など、治療院の評判も落ちることになります。

患部を触らない施術

患者様が痛みや悩みを訴える部位に必ずしも原因があるとは限りません。ですので、はり師きゅう師あん摩マッサージ指圧師は、原因を特定し、その原因に対して施術を行います。しかしながら、患者様目線で考えると、なぜそこをやっているのか理解ができないことが多く、直ぐ結果が出なければ不信感を持つことになります。痛い部位に手を当て、患者様の訴えに耳を傾けることで、「この先生はわかってくれている」という安心感と信頼感を持つことになります。その信頼関係が、治療への意欲や、満足度につながってきます。原因部位への治療は絶対に必要な要素ですが、その治療を継続して行うためには、患者様との信頼関係は必要不可欠です。

患者様のご要望を聞かない施術

患者様には、施術に対するイメージがあります。こういうことをするんだよね?と、過去に治療を受けた経験から推測される患者様もいます。効果があったら、それをやってほしい。痛かったからこうやり方は嫌だ。など、患者様それぞれにご要望と希望があり、そこに、自分の悩みや苦しみがよくなるという希望をもっていらっしゃいます。そのご要望の中には、それは無理です…というようなものも確かにございます(「以前〇〇の名人に鍼をしてもらったら1発で治ったので同じことをしてほしい」という様なご要望にはお応えできない可能性が大きいです)。しかし、実際には『はりをしてほしい』『ゆっくり伸ばしてほしい』『ふくらはぎを揉んでほしい』など、現場の施術者さんがお応えできるご要望が多くあります。そうした患者様のご要望、ご希望を無視して治療を進めることは、満足度の低下につながります。

(施術者さんの経験や技量によって、できないものがあればその旨お伝えした方が良いと思いますし、業務範囲を超えるものはお断りする必要があります。)

面接時にご確認を

面接時に、ご応募された施術者さんの実際の施術をお受けになることをお勧めいたします。オーナー様のご自身のお身体の不調をお伝えした時に、どんな返事が帰ってくるのか、またどの様な説明があり、どの様な施術のご提案があるのか。また実施される施術を受けたイメージはどうか。このとき感じることを、お客様である患者様おひとりおひとりが感じることとなります。事前にこうしたチェックを行い、オーナー様の想いが患者様に届く施術者さんを採用してください。

 

 

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